痛み・後遺症・失敗の恐れは?
このページでは、脂肪吸引手術における痛みや後遺症などについて解説します。また、手術の失敗リスクを避けるためには何が必要なのでしょうか?
脂肪吸引に痛みはあるの?
脂肪吸引について、手術中の痛み、手術後の痛みについて解説します。
手術中の痛み
脂肪吸引には、「切る」タイプと、「切らない」タイプがあります。
切らない脂肪吸引は、痛みを伴いません。問題は切る脂肪吸引です。
結論から言うと、切る脂肪吸引も痛みはありません。基本的には全身麻酔で行ないますので、眠っている間に手術が終了します。意識があったとしても、かなり朦朧としている状態で、痛みは伴いません。
あえて言うならば、麻酔をするときの痛みです。最終的にはガスで眠る処置をするのですが、それまでの間は鮮明な意識の状態で、いくつかの麻酔をしなければなりません。尿道に管を通す必要もあります。
これら麻酔のプロセスが少し痛かった、または、気持ち悪かったという人もいます。
手術後の痛み
麻酔が切れれば痛みが生じます。筋肉痛のような痛みと表現する人が多いようです。
痛みは徐々に和らいできますが、おおむね3日程度は続くと考えておいたほうが良いでしょう。
部位によっては、日常生活がままならないような痛みを伴う例もあります。
脂肪吸引に後遺症やリスクはあるの?
脂肪吸引の後遺症の中に、とくに重篤なケースに至るようなものはありません。
ダウンタイム中には体に様々な不便や不具合が生じますが、これを後遺症と言うかどうかは人によります。
ダウンタイム中の必然的な不具合も含め、広義での後遺症と呼べるようなものには、以下のものが挙げられます。
- 内出血:脂肪細胞を吸引するわけですから、無数にある毛細血管の1本も破壊されないということはありません。どんな人でも内出血は見られます。1~2ヶ月で自然治癒します。
- むくみ:施術部位が腫れたように膨らんでしまいます。これも通常、どんな人にでも見られる症状。数週間で自然に引きます。
- かゆみ・かぶれ:手術後のテーピングなどの影響で、皮膚にかゆみ・かぶれが生じる場合があります。重症化はしませんが、クリニックから適切な薬を処方してもらいましょう。
- 感染症:切開した部分から感染症を起こすことがあります。世の中にあるすべての手術にともなうリスクです。
失敗・後遺症を避けるために
以上のように、脂肪吸引には痛みはほとんどなく、また重篤な後遺症もほとんど発生しないと言えます。
ただし、医師の技術力によっては、内出血やむくみのどの症状が著しく違ってくる場合があります。また、後遺症とは異なりますが、理想通りの脂肪が吸引されなかった、という手術の失敗例も聞かれます。
これらのリスクを回避するためには、クリニック選び、医師選びが非常に大切です。クリニック選び、医師選びに際しては、なかなか身近に助言をしてくれる人もいないと思われますので、外部の情報を頼りにするしかありません。
クリニック選びでぜひ参考にして欲しいのが、実際に脂肪吸引を行なった人たちの『個人ブログ』でしょう。個人ブログであれば、内容が詳細であるばかりでなく、とくにクリニックとは利害関係もないので、良いこと、悪いことが率直に書かれてあります。
ここでは、個人ブログを通して見つけた、脂肪吸引のよくある質問と、その対処方法をまとめてみました。ぜひ参考にしてください。
Q.脂肪吸引を受けたのに、あまり細くならなかった
まず多いのが、「それほど細くならず、ガッカリした」という意見です。せっかく高い代金を払って痛みに耐えながら脂肪吸引してもらったのに、あまり見た目が変わらずショックを受けたという人が多数。これは、一体なぜなのでしょうか?
期待が大きすぎて、「理想と現実」のギャップが生じている
このケースは、ほとんどの場合「期待が大きすぎたこと」が原因。実はちゃんと効果が出ているので、「失敗」とは言えません。一度の脂肪吸引で劇的に見た目が変わることを期待しすぎて、理想と現実のギャップが生まれてしまったということです。
一度に大量に脂肪吸引しようとすると体に負担がかかるので、ダウンタイムが長引きますし、命に関わることもあります。健康リスクを最低限に抑えるためにも、ほとんどの美容外科クリニックが適切な量を守りながら脂肪吸引を行っています。また、術後のダウンタイム中は、腫れやむくみなどが原因で実際よりも太く感じがち。ダウンタイムが終わってから、正しいサイズを測るようにしましょう。 目安としては、約1か月後~3か月後。脂肪吸引の効果が現れ始めるこのタイミングで測れば、効果を実感できるでしょう。
事前にしっかりカウンセリングを行ってくれる美容外科クリニックを選ぶことも重要。「できること」と「できないこと」を明確に説明してくれる誠実な医師に脂肪吸引を依頼しましょう。
Q.急激なダイエット後のように、皮膚がたるんでしまった
「脂肪吸引を受けたら、皮膚がたるんで小じわが増えた」という声も、少なからず寄せられています。美容のために脂肪吸引を受けたのに、たるみが生じたらショックですよね。これは、急激なダイエットで痩せた分皮膚がたるむのと同じような仕組みなのでしょうか?
施術によって周辺細胞が傷ついたことが原因
結論から言いますと、脂肪吸引によるたるみは、ダイエットによるものとは原因が異なります。脂肪組織を無理やり引きはがして吸引すると、周辺細胞が傷つけられて拘縮(こうしゅく)や瘢痕(はんこん)が起こります。その結果、余った皮膚がたるんでしまうのです。たるみやすさは、体の部位によって異なります。
残念ながら、脂肪吸引によるたるみのリスクをゼロにすることはできません。しかし、最近では「ベイザー脂肪吸引」など引き締め効果も得られる機器も登場しています。脂肪吸引によるたるみを最低限に抑えたい方は、事前に美容外科に使用機器を確認してみましょう。
Q.脂肪吸引した部位に色素沈着が起こり、黒ずんでしまった
「脂肪吸引の施術後、皮膚が黒ずんでしまった」という失敗談も少なくありません。一生懸命美白化粧品を塗ったけれど、まったく効果がなかったという嘆きも。この場合、適切な対処法は何なのでしょうか?
肌を擦らず、サポーターを着用するのがベスト
脂肪吸引の後に色素沈着が起こりやすくなるのは、施術によって組織が傷つき、血行が悪くなることが原因です。
正しい対象方法は、絶対に肌を擦らないこと。外から見てもあまり変化がわかりませんが、脂肪吸引後は体の内部が傷だらけになっています。そこにマッサージなどで外部から刺激を与えると、色素沈着が起こりやすくなってしまうのです。
「術後はマッサージしないと、皮膚が凸凹になってしまうのでは?」と心配される方もいますが、サポーターできちんと患部を圧迫していれば大丈夫です。色素沈着した箇所にしみ対策の美白化粧品を塗る人もいますが、しみとはまったく原因が異なるため、あまり効果は得られないでしょう。美白化粧品を使用したことで、かえって患部の肌がまだらになってしまったという事例も報告されていますので、自己流のケアは控えた方が良いでしょう。
Q.脂肪吸引した部位の左右がアンバランスに見える
施術後に鏡で全身をチェックしたら、左右のバランスに違和感……。こんな事例もあるようです。人間の体ですから完全な左右対称とはいきませんが、なるべくバランス良く美しく見せたいもの。この場合、どうすればいいのでしょうか?
一番重要なのは医師の腕前!術後安静にするのもポイント
左右のバランスを均等に仕上げるのは、医師の腕前によるところが大きいです。
脂肪吸引量にムラがあったり、施術中に周りのリンパ管が傷つけられたりすると、隙間に水が溜まりアンバランスな見た目になってしまうことがあります。その場合は、水抜きのために毎日通院しなければなりません。ですので、経験豊富で評判の良い美容外科クリニックを入念に下調べしておくことが、一番のポイントとなります。
医師の技術力以外には、術後にサポーターでしっかりと圧迫することと、安静にしていることも重要。サポーターによる圧迫をしないと、仕上がりにムラが生じるおそれがあります。きちんと安静にしていないと、ダウンタイムが長引いてしまい蜂窩織炎(ほうかしきえん)感染症などにかかることも。術後は医師の指示を守りながらゆっくり休みましょう。
Q.セルライトのような凸凹が、肌表面にできてしまった
脂肪吸引を受けたら、肌の表面にセルライトのような凸凹ができてしまったという失敗パターンも報告されています。凸凹を予防するために、術後にセルフマッサージを行っているという人も。果たして、この対策は正しいのでしょうか?
医師の腕前が一番重要!マッサージは意味なし
前述の「左右のバランス」と同じく、肌表面の仕上がりについても医師の腕前が重要となります。
セルライトのような凸凹の正体は、脂肪吸引の際に傷ついた周辺組織を修復する過程で生じる瘢痕(はんこん)という症状。経験豊富で技術力の高い医師なら、なるべく組織を傷つけないよう気をつけながら丁寧に脂肪吸引してくれます。
綺麗な仕上がりを望むなら、評判の良い美容外科クリニックを調べておくのが一番。「脂肪吸引後に患部をセルフマッサージすれば凸凹が防げる」という噂も流れているようですが、この方法に正しい根拠はありません。自己流のケアをするよりも、信頼できる医師を探して、そのアドバイスにしっかりと従うことの方が大切です。
Q.施術による傷跡が残ってしまった
「脂肪吸引後、傷跡が残ってしまい気になる」という意見も少なからずあるので、心配になってしまいますよね。傷跡はどれくらい残るものなのでしょうか?また、傷跡を最小限に抑えるためには、どんな対策をとれば良いのでしょうか?
傷跡は時間をかけて綺麗になっていく
施術による傷跡は、長い時間をかけて少しずつ綺麗になっていくもの。施術直後から数か月間はなかなか傷跡が薄くならず不安になるかもしれませんが、約1年間をかけて徐々に薄くなっていくので焦らないことです。傷跡の残りやすさは、個人の体質によっても異なります。
傷跡をなるべく目立たせないようにするためには、やはりここでも経験豊富で腕の良い医師を見つけるのが重要になります。
一つ目のポイントは、「傷の縫い方が丁寧であること」。雑な縫合だと、傷跡が残りやすくなります。針の角度、力加減の強さや間隔などが仕上がりを左右します。二つ目は、「傷の箇所が少ないこと」。必要最小限の傷で脂肪吸引を行うためには、高い技術力と豊富な経験が必要になります。クリニック選びの際には、医師の経験と実績にも注目するようにしてくださいね。
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神ブログ4
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